高知行きのフェリーから転落死した男には巨額の保険金がかけられていた。
2年後、東京のマンションで男が奇怪な自殺をとげる。一見無関係な二つの事件だが、探偵・浅見光彦は、友人のフェリーの航海士に、死んだ二人の男が2年前の事故の折に同船していたと告げられたことから、捜査に乗り出した。
そして男たちの出身地、土佐・平家落人の里を訪れた浅見の前に現われた美少女・佐和。しだいに明らかになっていく意外な事実…

書評

巨額の保険金詐欺に絡む船上消失トリック・密室殺人の謎。
よくできた作品です。トリック、設定、人物どれもいいです。
ヒロイン人気ランキング１位の、佐和と浅見の恋の行方も必見です。
浅見光彦は、女性に対していつも控えめですが、唯一この作品だけは積極的です。
というのもこの作品が書かれた時はまだ長いシリーズにする予定はなかったからだそうです。
２人の結婚を匂わせて終わっています。
まだ読んでない人は是非。