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琵琶湖周航殺人歌

「琵琶湖の水を守る会」の会長が、自宅で何者かに殺された。容疑がかかった未亡人を救ってほしいと友人から頼まれた浅見光彦は、急遽琵琶湖に向かう。 ひとり旅を楽しむ史絵が泊まったホテルの下の階の老人もまた死んでしまう。 光彦を待っていたものは、汚染された琵琶湖の無惨な姿と、環境問題に揺れる地元の確執だった。 連続殺人事件の背後に巨大な悪の影を見た光彦は果敢に敵に向かって行くが─。


書評

この作品は、珍しく刑事が浅見が刑事局長の弟だと知って今までの態度を変えるといういつものお決まりのシーンがありません。
この作品には、密室トリックが出てくるんですが、分かってしまえば、なんだそうなのかと思えるものでした。
この作品も多くの作品がそうであるように過去の事件がからんできます。
今回は、琵琶湖畔の開発と汚染に関わる開発業者の裏工作に50年前のボート部遭難事件が絡んだ事件でした。
犯人のアリバイ作りもなるほどと思わせるものでしたし、充分楽しめる内容となっています。


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