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坊っちゃん殺人事件

書評

この作品は、夏目漱石の「坊っちゃん」を題材にした作品です。
「マドンナ」「山嵐」「赤シャツ」などの登場人物が出てきます。

いつもと違い、この作品は、光彦が書いたという形になってます。
これはこれで新鮮です。

いつも須美子から「坊っちゃま」と呼ばれている光彦が取材で松山に行くことになります。
偶然出会ったマドンナからストーカーのように思われてしまった光彦。

そしてそのマドンナが殺され、続いて内子の古い芝居小屋で見かけた老人まで殺されて,その2つに接点のある光彦が疑われてしまいます。

光彦は、優れた推理力で犯人を突き止めていきます。

この作品は坊ちゃんの世界が楽しめます。老人を殺した際のトリックも興味深いし、俳句の会の雑誌のトリックも面白い。殺人の動機もとても納得いきます。

この作品に出てくる一六タルト、たまたま先日食べたのですが、ゆずの香りがしてとてもおいしいです。



三十すぎても「坊っちゃん」扱いされる浅見光彦は、うるさい母から逃れるために愛媛・松山へ漱石、子規らを辿る取材に出た。そこで出会った美女「マドンナ」から痴漢に間違われ、警察官に目をつけられる。後日、その女性が絞殺体で発見された。光彦への疑惑が強まる中、句会の主宰者が毒死する。四国路の連続殺人事件を旅情豊かに描く傑作ミステリ。

 



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